「深呼吸の必要」という絶妙
多少の意図をもって微妙に気持ちの悪い題をつけてみる。
「深呼吸の必要」という映画がある。映画自体観たことはなく、どんな内容なのかとかはこれから書くこととはほとんど関係がない。
日常でふと唐突にタイトルを思い出す瞬間があって、すごい好きなんです。タイトルが。タイトルだけが。音にしたときのひっかかり方が絶妙で、なんでこんなに気になるのか自分でもよく分からない。
「深呼吸の必要性」でも「深呼吸が必要」でもない。
「の」がいい仕事してるんだよなぁ。放物線を描く一番高いところのまさにその一瞬、みたいな心地よさと所在なさが綯い交ぜになってるような。
長田弘さんという方が書かれた同名の詩集をモチーフに映画は作られたそうで、どんな内容なのか詩集のほうが気になる。読んでみよう。